巡(国内)

cafe Camino

馴染みの「喫茶店」というのはそこに通う常連さんにとって本当に普通に普通の生活の一部で、
そのせいかそこに在る事が当たり前になりすぎて、失って初めてその存在の大きさに気付く、
といった事は良いお店であればあるほど多い気がします。


カフェカミノさん。
またひとつ福岡から素敵な喫茶店が無くなります。
個人的には日常というよりも特別、結婚前妻と行った思い出があったりして本当に淋しい限りです。

コーヒーマンスマイルが素晴らしい店主の篠原さん。
家庭の事情で実家がある東京へお戻りになるそうです。
コーヒー自体は今後も続けていかれるそうですので
いつの日か、そう遠くないうちにまたお会いできる事と思います。
その日までどうかお元気で。

志免のケーキ屋さん

少し前になりますがお客様に紹介していただいた
志免のパティスリービヨンドさんに行ってきました。


おススメされたクーフリボール(右)
写真で伝えるのが難しいこの照り感。コクがあって印象に残る味。
食べると感動、満足してしばらくは良いやと思うのに
そのしばらくの前にまた思い出して食べたくなる、タラバ蟹のようなケーキでした。

そしてまた。
一昨日友人宅へのお土産にと今度はシェフの名を冠した「小宮ロール」を買っていきました。
スポンジの粗さとか弾力とか、クリームの甘さとか口解けの良さとか、
とにかくバランスが取れていて、分かりやすい感動や衝撃はないけれど滋味溢れるというか、
こういった派手さがないものをきちっと美味しく仕上げるのが一番難しいんだろうなと、
そっちの方に感動しました。

コーヒーで例えるとクーフリボールがトップクラスのスペシャルティのシングルオリジン、
ロールケーキはデイリーユースのお店の看板ブレンドといった所でしょうか。
タイプは違いますが素人目にみてもこれはどちらも一筋縄では作れんぞと、
最近自分のテーマになっている「プロフェッショナル」をバキバキに感じられる逸品です。

不景気でデフレで、それはもうこんな時代に生まれたからしょうがないのですが、
こんな時だからこそ、安いかわりにあまり印象が残らないものをドカドカ食べるより、
ごくたまに、こういった深い感動が残るものを食べ、平時はその「おもいで」で食いつないでいく、
そんな生き方の方がトータルで心豊かに過ごせるなと、最近そんな事を考えています。

何にしても職種や嗜好を超越して、プロの技、きちんとした「仕事」に触れるのは心地良いものです。
感動の「効き目」が切れたらまた行きたい、そう思わせてくれる素晴らしいケーキ屋さんでした。

秋の由布院 後編

昼食後「カフェボンボヤージュ」さんにお邪魔しました。

ヨーロピアンブレンドと大きめのフィナンシェ。

色々とお話を伺って、貴重なコレクションを拝見させていただいたあと
ちょっとマニアックな実験、というか検証を見せていただきました。

右が一般的な国産のミル。
左はボンボヤージュさんで使っている井上製作所のリードミル。
同量の粉とお湯、お湯の温度も同じ、そして全く同じ抽出法で入れ比べてもらいました。


国産ミルの抽出。わりと良く見る感じです。


こちらリードミルの抽出。むう、これは。。。
ガスが、微粉が、見ただけでもう色々とわかりますが


飲んでびっくり、震度8の衝撃

これはすごい。
既存の抽出の概念を変える力を持ったミル、と言っても言い過ぎでは無い気がします。
微粉が出ないというのは話に聞いていたのですが、
このミルの優れたところはそこだけでなく
その驚くべき抽出効率の高さではないでしょうか。
マスターも仰っていましたがその秘密はやはりクラックにあるのでしょうか。

その威力がどのくらい凄いかというと、
ボンボヤージュさんの抽出はネルで50グラム-750cc、
その抽出タイムがなんと1分25秒(一投目から抽出完了まで)なんです。
過抽出が無い(微粉による過抽出もゼロ)のは当然ですが
それでいて未抽出でもないのですから、
そして見てるとほとんど浸漬式に見えます。
これはわかる人にはわかる、まさに驚きの抽出ではないでしょうか。

このネルドリップの概念を覆す「ネルエスプレッソ」な抽出も
このリードミルがあってこそだと思います。
頭では、理論的にそうなるだろうという事は分かるのですが
実際にその抽出を味わうとやはり、舌が驚くのです。
体験できただけでもラッキーでした。

このリードミルは100数十万円と恐ろしく高価なのですが、
ある人にとっては十分以上の価値はあるでしょう。
ただある人にとっては宝の持ち腐れ、というかむしろいらないものかもしれません。
個人的な興味としては海外製のミル、うちで使っているディッティングや
マッツァー等との比較もしてみたいし、保有もしてみたいですが、
お店の方向性として、このミルは使わない、
というか魔法かかりすぎて(笑)使えないと思います。

マスターが素晴らしいのは生豆の選択~焙煎、そして
織りまで指定した自家製のネル、リードミルでの粉砕、
その一つ一つが特殊なこの抽出法、理想とする一杯の液体を作るために
きっちりと「選択」されているという事だと思います。

これは本当に色んな事がわかっていないと出来ない事だと思うし
もしかすると数え切れないトライ&エラーの繰り返しで
ようやくたどり着いたものなのかもしれません。
どちらにしても素人がつまみ食いのように
マスターのやり方を真似したとしてもほとんど意味は無いでしょう。
目的のための手段、そのための選択です。
それができてこそ本当の「こだわり」と言えると思います。
そうじゃなければただの聞きかじり、ミーハーですしね。

久々にコーヒー飲んで震えました。
ここにも「名人」がいました。
最近流行の点数主義では語れない凄みがあります。
やはり聞いただけでは、話さないと、飲まないと何もわかりませんね。

来年の2月に福岡で珈琲文化学会主催の焙煎セミナー(2回目)があります。
講師はこちらボンボヤージュのマスター豊永さんです。
「プロ」の焙煎機を使って名人の焙煎を見て、体験できるまたとない機会。
詳細が決まれば改めてご案内いたします。

秋の由布院 前編

蘭館マスター、萌香マスター、サトミ、サトミ母、サトミ父の5人で
由布院までドライブに行ってきました。

風と雨。
あいにくの天候でしたが雨の由布院も風情があって良いものです。

金燐湖。「下ん湯」好きです。

亀の井別荘のお庭。
いつ行っても素晴らしいですが個人的には今の季節が一番だと思います。
中に私の喫茶人生の原点となるお店がありますが今回は寄れず。


侘び寂びデビュー。

近くの蕎麦屋でお昼をいただきました。
やっぱりサトミはうどん派のよう^^

キャラバン珈琲さんにお邪魔しました。
長年当店の隣町で営業されていたお店です。
ご自慢のお庭を眺めて珈琲をいただきながら、
商売のいろはについて色々と教えていただきました。^^

ひとり珈琲部  太宰府「珈琲蘭館」

今日は豆のお届け後、太宰府の「珈琲蘭館」さんへ行ってきました。

西鉄太宰府駅の近くにある老舗の人気店です。
店長の田原さんはカッピングジャッジとQグレーダーという資格をお持ちのすごい方です。
お客さんが入れ替わり立ち代りでお忙しい中
嫌な顔ひとつせず色々なお話をしてくださいました。感謝♪

ネルドリップで淹れてくれます。


ネルドリップで、COEのボリビアを淹れてくれます。

柔らかく華やかで、もちろんクリーン。
ネルだからか、ポワンとしたどこか懐かしい香りや甘味も楽しめます。

ところで、一枚目の写真に何か違和感を感じた方はとても鋭い。

なんとマルゾッコの前でネルドリップってるのであります。

そう、なんと蘭館さんでは本格的なエスプレッソも楽しめてしまうのです。


カフェラテとマキアート、(デビッドショマー式リーフだそうw)

エスプレッソまでいただきました。
しかもJBC予選用ブレンド。
本選、いけると思います。
応援してますので頑張ってください。

お客さんが落ち着いて来た頃なんと焙煎室に入れてくれました。
どこまでもオープンなお方です^^


プロバットのL5はSLみたいでむちゃくちゃカッコ良い!!><
しかもカラーは激レアのシルバー。うっとりしちゃいます。
他にも3キロの焙煎機と1キロのサンプルロースターがありました。

ネルで淹れられたコーヒーもそうですが趣のある調度品や
オーナーの趣味である素敵な食器類はまさに私の好きなバリバリの『純喫茶』で、
30年の歴史を感じさせます。

かと思えばスペシャルティコーヒーや最新のマシンでいれられるエスプレッソドリンクなど
時代の最先端いってたりするし、一つの店舗でコーヒーの今昔全てを楽しめてしまう、
コーヒー好き、とくにマニアにはたまらないお店です。

RE:C

魔の水曜日ついに髪を切り、そのしわよせが来た魔の木曜日。
店が終わってばたばた買い物をし、焙煎を終えて奥様を迎えに薬院へ。
うどんを食べた後RE:Cでスムージってるとの事。
行きたかったのでちょうど良かった^^


復活おめでとうございます。
場所は変わったけど前よりも雰囲気良くなった気がします。
閉店ぎりぎりに行ったのにお店は二人の復帰を待ちわびてたお客さんで
ごったがえしていました。

そんな中エスプレッソを注文。
忙しいのに納得いくまで何度も作り直してくれました。
まさに一杯一杯が真剣勝負!!ですね。

そうして出されたカップがうまくないわけが無い!
(写真はアレですが;)
口に入れた瞬間プワっと広がってスッと消える酸。
そして甘味と香りだけが口の中に残ります。
むぉぉ。さすが。
ブレンドとの事ですがまとまりよりも面白さ、個性を感じました。
むぉぉ。さすが。

二人の表情が活き活きしていたのが印象的です。
やっぱコーヒー屋はコーヒー点てとかんとね。
元気もらいました。
おいらも明日からまたがんばろっと。

ふたり珈琲部 表参道『大坊珈琲店』

昨日はコーヒーマイスターの試験で青山にいました。
試験後プロカメラマンの清永氏と青山、
表参道をうろうろ。

ABCでPOP研究(笑)後、大坊珈琲店へ。
2年ぶりにお邪魔しましたがやはり素晴らしい雰囲気ですね。

このお店は粉の量とお湯の量を選ぶという変わったシステム。
前回頼んだのはデフォルト(?)の20g-100ccだったので
今回は軽めの15g-150ccをいただきました。

清永氏は濃い目。

ものっすごい味わって飲んでます。

サンプルロースターで煎られた豆はかなりの深煎り。
ネルでじっくり出された珈琲液をちびちび舐めていると
外の喧騒を忘れて幸せな気分に浸れます。

店を出てビイルを飲みながら「プロとは」「喰っていくとは」を教わりました。
下積み時代の体験を交えたありがたいお話に、心、洗われました。

ふたり珈琲部 前原「Tanacafe」

全然知らなかったのですが日本には妊婦さんが
犬のマークの入った「ハラオビ」なるものを締める風習があるんだそうです。
そのHARAOBIをゲットするため、安産祈願のため、
そろそろお腹の大きくなってきた姫と前原にある「産宮神社」へ行ってきました。


腹帯に付ける犬マークとその他もろもろ入りの安産セットを購入。
おみくじは「小吉」

途中牧のうどんの本店でうどんを食べたのですが店員さんのホスピタリティに感動。
また、生まれて初めて西松屋にもはいりました。
BGMが流れてないことに感動。

その後同じく前原にある自家焙煎のカフェ
「tanacafe」さんに行ってきました。

住宅地の中にあります。
「自家焙煎」ののぼりが目印。

自宅を改装して営業されています。
裏の店舗兼豆焼き小屋の中には

ピカピカの焙煎機と

ピカピカのエスプレッソマシンが!

オーナーの田中さんは某自家焙煎チェーンと某シアトル系カフェで
焙煎と抽出の修行をされたそうです。
若いながらもその実力は確かで去年のバリスタチャンピオンシップでは初出場ながらなんと20位
カップのクオリティとサービスは感動ものです。

おいしいコーヒーをご馳走になった上に
大切なマシンを特別に触らせてくれました。

話には聞いてたけど実際使うとそのパワーにびっくり。
マルゾッコすごいです。

田中さんはラテアートも得意です。
せっかくなのでクマの書き方を教えていただいたのですが
自分の絵心のなさに愕然。。。

右は先生作。
左が私の作品。
失敗隠そうとしてドツボ

長居した上にお土産もたくさんいただいちゃって。。。
本当にありがとうございました。