ジャパンカップテイスターズ2010

カップテイスターズチャンピオンシップは準決勝で敗退しました。
競技直前で張り詰めていた緊張の糸が切れて集中できず
競技しながらいろいろ別の事まで考えてたくらい全く入り込めませんでした。

真剣にカップに向き合えないこういった状態は練習でも何度かあって
これが全然ダメなことはわかっていましたので終わる前、
競技しながらすでに「ダメだこりゃ」となっていました。

終わった後のコメントは「自信無いです」。
実際当たってるかどうかは別に自分の答えには完璧な自信があって当然なのですが、
これ言ってる時点で終わった事を認めているようなものです。

応援してくれた方や練習に付き合ってくれた方には申し訳ない気持ちでいっぱいです。
ただ、右も左もわからず一発勝負だった去年とは違って
今年はできる範囲で準備はきちんとしたつもりですので、
それで本番だめという事はやはり自分に足りないものがたくさんあるのでしょう。
悔しさというより悲しさ、寂しさは少しありますが結果には納得しています。

優勝は蘭館の田原さんでした。
かなり練習していると聞いていましたし、それでなくてもやはり今年はこの人の年だったと思います。
コーヒーの神様はきちんとよく見ています。
それにしても去年の下川さん同様「一番準備をした人がきちんと結果を残す」
というのはやはりこれが技術競技として全うであるという事を表しているのではないかと思います。

この競技について。
端から見ているとただの「味当てゲーム」にしか見えないでしょうが、
実際に考えながらやればやるほどこれがカッピングの本質を突いた
素晴らしい競技であるという事は良くわかります。

個人的にはカッピングというのは味覚、嗅覚、触覚等を使いながら見える風景に
どのようにフォーカスしていくか、一から十まで意識の使い方の「技術」だと思いますので
よく言われている犬のような嗅覚があるだとか味覚が優れているだとか、
生まれ持っての「才能」の世界とは、通常レベルではあまり関係ないのではと思います。

「技術」であれば経験や努力でいくらでも伸ばせますし、
きちんと指導をしてもらえば人から教わる事だってできます。
この競技の練習では今までにないくらいの数を
真剣に一さじ一さじ意識して味をみていく事ができました。
カッピングの技術も少しは上がったと思います。
まあそれはベースで大事な「評価」の方の技術に関しては
表現方やすり合わせなど別の技術的なポイントが色々ありますので
「この競技が得意=カッピングスキルが高い」またはその逆、
というのは間違いですが、相関関係が全くないとも言い切れないのではと思っています。
世界中で行われている競技だったり、SCAJのテクニカルスタンダード委員会が
採用しているのにも何か意味はあるのではないかと思っています。

競技者目線から行くと意外な感じですが、
会場ではかなり盛り上がる楽しい競技です。
私も決勝は観客として見ていてとても興奮しました。
この競技はスプーン一本で参加でき、
準備は大変ですが他の競技に比べれば個人での参加がわりと現実的です。
冷やかし、腕試しで参加することに全く意味はないでしょうが、
本気で勝つつもりでしっかりと練習すればそこで見える何かもあると思います。
とにかくおススメの競技ですので興味をもたれた方はぜひ参加してみてはいかがでしょうか。

来年は○○さんが優勝すると思いますので
私は再来年以降、また機会があればチャレンジしてみたいと思います。

去年のチャンピオン下川さんにいただいたエールが嬉しかったです。
いつか私もスプーン一本持って世界に行きたいと思います。
本当にありがとうございました。

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コメント

  1. しもきち より:

    お疲れ様でした。
    準決勝まで残ったってことや
    上を目指して鍛錬しているのが
    素晴らしすぎます。

    来週月曜に
    ご縁のあるM尾さんと飲みに行きますね。

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