価格の改定とコーヒーの今後について

こんにちは。フクマメ店長です。

店頭やオンラインショップではすでにお伝えしております通り、4月1日よりコーヒー豆とコーヒーを使った製品の商品価格を値上げさせていただきます。

一番の原因はコーヒー生豆価格の値上がりです。

ブラジルの霜害被害をはじめ、コーヒーを取り巻く環境の変化により、ここ1年だけでも国際相場の価格は倍以上に上がりました。私たちが取り扱っているプレミアムな価格帯のコーヒーは相場と完全に連動している訳ではありません。なので急に2倍になる事はありませんが、少なからず相場の影響は受けるので、少し遅れたタイミングで価格が上がってきております。

生産が回復して価格が落ち着くまでには少なくとも数年はかかると言われています。本当はすぐに対策をしないといけなかったのですが、運送会社を見直したり作業の効率化を図る方向で価格を据え置き、何とかこの嵐が過ぎないか、事態が好転しないかと祈っておりました。

ところが昨年末から今年にかけて、原料であるコーヒー生豆だけでなく燃料費や運送費、包装資材や委託費用など製造に関わるほとんど全てのコストが上がりました。このまま品質を維持しながらコーヒーを作っていくには限界となり、不本意ながら値上げをさせていただく事となりました。力及ばず、本当に申し訳なく思っています。

コーヒーの今後について

様々な環境の変化で世界のコーヒーの供給量が減る中、コロナ禍からの経済の回復や、今まであまりコーヒーを飲んでこなかった国々の経済の発展によって世界的なコーヒーの需要は増え続ける事が予想されています。

特に高品質のコーヒーについては耕作可能な地域や作れる量に限りがあるため、今後世界中で「取り合い」が加速していくと言われております。世界中の国々を相手に買い負けないためには、国の経済や通貨の強さも関係します(日本の今後は、どうなのでしょう。。)

追い打ちをかけるように起こったウクライナ問題の影響も気になります。すでに流通の面で影響が出始めている様ですし、燃料や肥料等の価格高騰が生産の現場にどれくらいのインパクトを与えるのかも心配です。

 

世界が荒れるとコーヒーも荒れる。

普段はそこまで意識する事はないものの、今回の様に何かしらの問題が起こると、コーヒーが世界と密接に繋がっている商品である事を実感します。

日本の事や産地の事を考えた時にふと
「こんなにおいしいコーヒーがこれだけ安く飲めるのは今が一番かもしれない」
と思う事がありました。それは漠然と「20年後」や「30年後」の事を見据えての思いだったのですが、実際にはもっと早く時計の針は進んでいるのかもしれません。

今の様に高い品質のコーヒーを作ってもらえている、それを買う事が出来ているという状況はとても幸せで、ある意味で特殊な事なのかのかもしれません。

世界の情勢とともに、コーヒーの今後がどうなっていくのかは正直なところ私には分かりません。ただ、現状を支えてくれている色々な事や人に感謝しながら、遠い海を越えて日本に入ってきてくれたコーヒーのひと粒ひと粒を大事に、丁寧に扱って、良いコーヒーを作り続けていきたいと思います。

 

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