先日行われたハンドドリップ競技会九州予選は大きな混乱もなく無事に終了しました。
参加された選手や応援の方々、運営に関わったスタッフの方々、皆様本当にお疲れさまでした。
「九州代表」の椅子をかけて今年は27名の選手がエントリーしました。
地元九州だけでなく関西や関東、遠くは東北からも参加されていたそうです。
当日の朝発表された課題のコーヒー豆は予想の斜め上というか、なかなかマニアックなオリジンでした。
選手同様、ジャッジや運営に関わる人間も当日朝まで知らされていなかったので
発表された際は皆「そうくるか!」と軽くのけぞっていました。
このコーヒーを初めて見る、初めて飲む、という方もいたのではないでしょうか。
焙煎の状態まで含めると少し特殊な部類に入るコーヒー豆だったと思います。
(※あくまでも九州大会での話です。コンセプトも含め、課題のコーヒー豆は各会場異なります)
良くわかりませんが、この豆を何も考えずに普通にドリップしても、
なかなか‘上手’には入らなかったのではないでしょうか。
20分のリハーサルで豆の素性を見極める技術に加えて、
こういったやや特殊な状態の豆に対する対処法などを知らないと味作りのスタート地点に立つ事すら。。
自分だったらどう落とすだろう、考えただけでも頭が痛くなります。
出題者の意図は伝わってきましたが、その難易度の高さには驚かされました。
その他このオリジンならではの事象なども含めて考えると、
とにかく広い知識が問われる挑戦的な素材だったと思います。
皆さんが苦労されてる様子も抽出液の味からだけですが何となく伝わってきました。
初見でばっちり合わせて落とすには相当難しい豆だったと思います。
ただ、決して答えの無い、絶対にうまく入らないような豆ではありません。
実際ジャッジのカリブレーション(審査の基準合わせ)では全く同じ条件で
「許容はできる」から「普通」、そしてかなり点数の高い「優秀」まで、
物差しとなるカップを作り分ける事ができてます。
審査でもこの難しい豆を上手に抽出されている方が何人もいました。
朝は正直どうなるんだろうと思いましたが参加者のレベルの高さに驚きと感動を覚えました。
ずっと別室待機でジャッジをしていたので選手や会場の様子はわかりませんでしたが
後で運営やテクニカルジャッジの方に聞くと会場は凄い緊張感に包まれていたそうです。
締まった良い大会になりましたね。
注目の結果は・・・全ての会場が終わってからの発表となるそうです。
ジャッジの私達にも全くわかっておりません。
一体どなたが、どの液体が一番になったのでしょう。
発表がとても楽しみです。