忙しさにかまけて全く進まないブログですが
忘れかけてる記憶を掘り起こしながら極一部の方のために懲りずにアップします。
さてさて、結局件の5セット目は不正解でした。
[正解数7/8、タイム2分50秒]が今年の私の成績です。
昨年の予選の結果と今年の参加人数、そして実際に啜った感覚から、終了直後には「終わったなぁ・・・」という寂しい思いがありました。
ただ「違いが分かる」と言う事に重点を置いて一つ一つのカップの味を丁寧にみる、
「きちんとカップと向き合う」という今年の目標は達成できたので意外にすっきりとしていたと記憶しております。
最後外してしまいましたが、それは策におぼれたと言うか、分かって外した部分もあったので納得しています。
むしろ違うと思って正解だった方がモヤモヤしたかもしれません。
この大会に出るにあたって一月ほど前から競技の練習をしました。
昨年の練習とほぼ同じ難易度の問題を同じセット数行ったのですがデータを採ってみると今年は平均タイムが昨年よりも1分以上早くなっていました。
昨年の最速タイムが今年の平均タイムといった感じです。
また全問正解率も15パーセント程上昇していて驚きました。
それまでの一年間、特に何を練習したわけでもありません。
業務の中でただひたすら「基本に忠実」に一つ一つのカップをゆっくり、じっくりと見ていた、それだけです。
逆にこの競技の練習だけしてもタイムや正解率の底上げはほとんどみられず、
やはり味覚評価の技術を上げるのは一朝一夕ではいかないなと実感した次第です
中にはこの競技を見て「こんな『当てっこ』に何の意味があるんだ」と腐す方も少なからずいるそうですが
しかしまあ、そんな事言い出したら・・・(苦笑)。
たしかにこれは「競技」で、ゲーム的な要素を多分に取り入れた、業務でやるカッピングとはまた少し違ったものです。
ただ陸上競技でも何でもそうでしょうが、ある競技の裏には個人の能力だけでなく日々の研鑽などもあるわけで、
本質は競技そのものではなく別の所にあると個人的には思っています。
協会のテクニカルスタンダード委員会や世界中のコーヒー協会がこの競技を推している理由。
またQグレーダーの試験でカッピングテストと全く同じ回数(計5回)このトライアンギュレーションテストを行う理由。
いろいろ考えてもこの「当てっこ」には何か意味はありそうです。
実際競技に参加してみた感じでも、カッピングの本質の「どこか」に繋がる部分があるという実感を得る事はできました。
と、それはさておき、練習の段階で今年の私は去年の自分を圧倒していました。
私は自身のスキルアップのためにこの競技に参加していますので、この事実だけでもう十分です。
準決勝に残れなかったのは他の方に比べて圧倒的に実力が不足していた、ただそれだけの事でしょう。
この競技会は分かりにくい自分の能力の一部を測る良い指標となっています。
また機会があれば参加したいと思っていますが、その日のためではなく、
毎日お越しいただく弊店のお客様のカップのために
イチ技術者としてカッピングを含めた全ての技術を日々磨き続けていきたいと思います。