33日目  データ採り

午前中は焙煎機をばらしながらメンテナンスの講義。
高性能であればあるほどそのパフォーマンスを維持するため
日々のメンテナンスが重要になってくる。
昔からよく言われてる事ですが、
機械がどんなに進歩しようともこれは変わらないのかもしれません。

午後からは焙煎のデータ採り。

焙煎というのは突き詰めれば排気と火力のコントロールです。
火力はわりと簡単にコントロールできますが排気はそうはいきません。

多くの焙煎機はダンパー一つで排気を調節します。
シンプルで良いのですが設置状況によっては
コントロールの幅が狭くなり精度を出すのも難しく(もしくは不可能に)なります。

この機械はメインにインバーター式の送風ファンを使い
本当に細かい調整はサブのダンパーでコントロールします。
(研修で使っていたツインダンパー式とも少し違います)

機械が同じでも焙煎機と排気ダクトの設置状況によって
排気の具合は変わってきます。
他店のデータを見せてもらいましたがほんとに全然違いました。


排気量のデータを細かく採っていきます。

排気が強い「気がする」弱い「気がする」ではなく、
ちゃんと流速計という機械で排気の量と速度を計測します。

うちはかなり排気が強いそう。
良かったです。
十分な排気の引きが出るようにダクトを高く出してあります。
また最初から出せる物件を探しました。
今日のこの焙煎は2年近く前の物件探しから始まっていたのです。

ダンパー開度に加え回転数も100rpmづつ変えながらデータを採ったのですが
この機械のレスポンスの良さには驚かされます。
ピシッピシッと確実に流速のコントロールができています。
それが焙煎の精度と再現性を高めます。

計測後ハイチとインドを1キロづつ焼きました。
最適化は今日採ったデータを持ち帰って検証してもらってからになりますが、
今までに蓄積されているデータを使っての焙煎です。

昨日に続きこれが二釜目、三釜目。
「いきなり商品レベル」との事です。
「こんなの少し前にはちょっと考えにくい事」
なんだそうです。

ええ、まあ、機械のおかげです;
「この苦労知らずが!」
なんて言われそう。
そんな時は以前頂いたこの箴言を思いおこすようにしています。

  「コーヒー屋なら苦労を売らずに豆を売れ」  by 岡崎

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