コーヒーのハンドドリップ抽出 上手にお湯を注ぐためにおススメの道具

こんにちは、フクマメ店長です。今回はハンドドリップでお湯を注ぐ時に使う道具についてお話ししたいと思います。

ハンドドリップで必要なのは「細いお湯」

喫茶店のマスターが、細くゆっくりとお湯をかけながらコーヒーを入れている光景をご覧になった事がある方は多いと思います。

コーヒーのハンドドリップではおいしさをしっかり引き出すため、また出来るだけ雑味を出さないように、抽出の途中で細いお湯をゆっくりと注ぐ必要があります。

また、細いだけでなく粉に対してできるだけ垂直に近い形でお湯を落とす必要もあります。

最近流行っている欧米帰りのサードウェーブ系ドリップでは、結構ラフに、まるで庭にホースで水を撒くように「がちょーん」とお湯が斜めに飛んで粉に突き刺さっているシーンを良く見かけます。昔からドリップをしている人達からするとあり得ない注ぎ方の様で「嘆かわしい」とか「見てるこっちが恥ずかしくなる」とか結構厳しい意見を耳にします。

ただ、同じ器具を使って同じドリップを行っているように見えても、実は抽出理論が違っていて、そもそも使っている豆や目指す液体からして違うと思うので、あれはあれで間違ってはいないような気がします。このあたりの「新旧ドリップの比較」なんかもいつかお話しできればと思います。

話がそれました。
繰り返しになりますが、伝統的(?)なハンドドリップに必要なのは「細く垂直に落ちるきれいな湯線」です。

「やかんから直接」はNG?

店頭やコーヒー教室なんかでご家庭での淹れ方を伺ってみると、結構な割合でヤカンから直接お湯を注いでいる方がいらっしゃいます。それでいて「味が出ない」「お湯っぽい」「雑味が多い」「口当たりがざらつく」と悩んでらっしゃるのですが、それはもしかするとお湯の注ぎ方が悪いせいかもしれません。

もちろんヤカンでも上手に細く注げるのであれば問題ありませんが、結構難しいと思います。その点「ドリップポット」は元から細いお湯を注ぎやすいように作られているので、修行を重ねヤカンで上手に注げるようになるよりも、そちらを使った方がだいぶ楽で早いと思います。

ドリップポットの選び方

ドリップポットにも色々な種類があります。基本的にはご予算なりデザインなり、好きに選んでもらって大丈夫だとは思います。できれば実際に触れてみて、ご自身の手に合うかどうかを確認してから購入される事をおすすめします。

ドリップポットの種類

ものすごくざっくりと分けると3種類あります。あまりメーカーを特定したくないので今回は下手なイラストでご説明させていただきます。失礼します。

1.横に口がぴよーんと伸びているタイプ

2.注ぎ口が上に伸びているタイプ

3.注ぎ口が上に伸びていて、かつ根元が太いタイプ

 

1.横に口が伸びているタイプ

お湯を細く注ぐ事が得意なタイプのドリップポットです。どなたでも簡単にかなり細くお湯を注ぐことが出来るでしょう。難点はお湯を多く注ぎたい時、太く注ぎたい時にどうしてもお湯が横向きに勢いよく出てしまう事です。抽出の後半は雑味を出さないように素早く抽出をすすめたいのですが、その時の湯量や湯線のコントロールは難しくなります。

2.上に口が伸びているタイプ

細いお湯が注げるのと、上に上がっていったお湯に一旦ブレーキがかかって粉に近い所からお湯を落とすことが出来るので、粉に対して優しくお湯を乗せていく事が可能です。1同様パイプが細いため多く注ぎたい時にはポットをしっかり傾ける必要があり、1のタイプほどではありませんが、少し斜めにお湯が飛んでしまいます。そのままだとドリッパーにお湯を回しかける際に奥側と手前側で粉に対するお湯の当たる角度が大きく変わってしまうので工夫が必要です(ただしその工夫もしすぎると今度は湯線の太さが変わってしまいます)。

一番良く売られているタイプのドリップポットです。シンプルな構造という事もあって価格も手頃なものが多いです。湯量のコントロールの幅がやや狭いのが気になりますが、それは逆に言えば安定して使えるという事でもあります。初めてドリップポットを使う方には色々とバランスが取れていて良いと思います。

 

3.注ぎ口が上に伸びていて、かつ根元が太いタイプ

2のタイプと同様に上から優しくお湯を乗せる事が出来ます。パイプ部分が太いため、少し傾けるだけでお湯が出ます。そこからお湯を湯やしていきたい時も大きく傾ける必要がないため、湯線の角度を保ったまま量の調整も自由に行えます。

デメリットとしては値段がやや高いのと、ほんの少しの傾きでお湯の量が変わるので、一定のお湯の太さを保ちながら回しかけるにはある程度の慣れが必要です。

プロから一番支持を受けているのがこのタイプです。コーヒー屋さんで見かける事も多い思います。価格も含め取っつきにくさは少しあるものの、上手になれば自在にお湯をコントロールする事が出来ます。中級者~上級者、また上手になりたい、伝統的なドリップを極めたい、という思いをお持ちの方にオススメのタイプです。

 

ドリップポットが無い時は

ようはお湯が細くまっすぐ注げれば良いのです。ドリップポットが無かったとしても探してみると代わりに使えるものがあります。

1.急須

ご家庭に急須があればそれで入れても大丈夫です。ただ、細く注ごうとすると根元にぼたぼたお湯が垂れてきたりして意外と大変です。

そんな時は注ぎ口に「スキッター」という器具を差し込むとグンと注ぎやすさがアップします。

 

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当然お茶も入れやすくなります。またドリップポットにはめて使う事もできます。

2.メジャーカップ

口がチョンと尖ったものであれば良いのでメジャーカップでもきちんと細く注げます。お湯の量も計れて便利です。我が家でも子供達はこれを使ってコーヒーを入れてくれています。

3.紙コップ

少し潰して使います。つぶし具合でお湯の太さの調整も出来ます。急にコーヒーを入れる事になった時や、登山やキャンプなど道具をあまり持っていきたくない時などに役に立ちます。抽出に使ったカップはそのまま飲むのにも使えてとても便利です。たぶん、思った以上にうまく注げる事が出来ると思いますので一度試してみて下さい。※火傷には十分ご注意ください!

まとめ

いかがだったでしょう。今回はドリップポットについてのお話させていただきました。コーヒーまわりには他にも色々な器具があります。道具にこだわるのも自由。こだわらないのも自由です。コーヒーの抽出においては大切な所さえ抑えておけばどんな道具でも上手に入れる事は出来ると思います。その具体的な「淹れ方」についてもまたこちらでご紹介していきたいなと思っております。

 

今回は以上です。それではまた。皆様のおうちコーヒーライフが少しでも豊かになります様、祈っております。

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