たかが包材

当店ではコーヒー豆を生鮮食品と考え店頭で量り売りを行っています。
陳列や中・長期の保存は想定してないためできるだけ過剰な包装、
余計なコストをかけないようにしています。
現在採用している軟包材の2重パックは持ち帰って
瓶や缶に移していただいても結構ですし、
冷蔵・冷凍庫でそのまま保存にも使っていただけます。

開店以来店頭では持ち帰りの袋や保存容器をお持ちいただいた方に
ポイントでサービスをしています。
今では半数以上の方が「これに入れて」と袋や容器を持って来てくださいます。
ご家庭での保存を考えると瓶や缶に勝る包材はあまりありません。

2重パックは包装に少しお時間をいただきます。
容器や袋持参ですとお待たせすることはあまりありません。
容器の持参は面倒ですがメリットは大きいと思います。

コストの面から言っても実はサービスの方がかなり大きいです。
ですので「ごめん、今日は袋忘れた」と仰られると大変恐縮します。
袋は持って来てもこなくても、本当にどちらも大歓迎です。
どちらにしてもお客様にはメリットがあるのですから。
裏を返すとどちらにもデメリット(コストか面倒)があるということなので
私自身は常に申し訳ない気でいっぱいなのですが。

コーヒー屋は各店様々な包材を採用していますが
包材にはお店の考え方が色濃く出ていると思います。
いろいろと見て回るのも楽しいかもしれませんね。
慣れてくると包材を見ただけで「ここは何派?」なんて予想もできます。
そしてそれは大抵当たります(苦笑)

個人的にはどれほど便利で立派で保存に適しているものでも
なんの変哲も無いただの紙袋でも「どれが一番」というのは無いと思っています。
それより大事なのは「なぜそれを採用しているのか」というきちんとした説明でしょう。

包材に関してポリシーを持つというところに至るまでには
実はかなり広くて深い知識が必要です。
「ただなんとなく、みんなが使っているから」
ではなく、きちんとお客様に包材に関するメリットとデメリットを提示できるお店は
それだけで誠実であると言えるでしょう。
私も包材に関しては未だ研究中です。

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コメント

  1. cBm tajima より:

    私も未だ研究中です。
    「コーヒーの包材」で検索していましたら、当サイトに出会いました。
    はじめまして。東京で同じく自家焙煎の珈琲屋を営んでおります。
    ご意見に同感でしたので、恥ずかしくて普段このようにコメントはしないのですが、今回はコメントを書かせていただきました。
    私も、コーヒーの包材について、未だ研究中です。
    他の記事もこれから拝見させていただきます。

  2. フクマメ店長 より:

    はじめまして(?)
    いらっしゃいませ。
    コメントありがとうございます。

    御店ではどのような物を使われてますでしょうか?

    包材は難しいですね。
    「無駄なコストはかけたくない」
    「しかし保存性はできるだけ高い方が良い」
    「そもそも自家焙煎店がコーヒーを『保存』させて良いのか」等、
    コーヒー屋の悩みは尽きません。

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