『コーヒーの科学 「おいしさ」はどこで生まれるのか』

おすすめの新刊の紹介です。

『コーヒーの科学 「おいしさ」はどこで生まれるのか 』 旦部幸博(著) 

著者の旦部幸博先生はコーヒー業界の方ではありませんが、長年世界中のコーヒーの文献等の研究をされていて、コーヒーの世界ではとても有名な方です。私も10年以上前の修行時代に師匠の奨めで旦部先生の主宰する「百珈苑」というウェブサイトで勉強をしていました。開業してからもグループの勉強会等でお世話になっております。コーヒーに対する科学的なアプローチの重要性を学びました。私の中のコーヒーの扉を開いてくれた恩師のうちの一人です。

数年前にセミナーで焙煎による香りの成分変化の説明を受けた際は、頭の中にバーと光の筋が走り、一気に視界が開けた感じがありました。経験や勘と科学が結びついた瞬間です。これはとんでもない物をいただいたと興奮し、ラミネートして永久保存版にした記憶があります。(その時の図表は翌年「田口護のスペシャルティコーヒー大全」で公開されています)

この本では広く、濃く、深いコーヒーの世界がとても分かりやすく整理されています。内容も盛りだくさんで読み応えも十分です。コーヒー好きな一般の方は勿論、迷えるコーヒーマンにもおすすめの一冊です。頭の中が整理されてすっきりすると思います。

それにしても、内容を考えるとこの1080円という価格は何かの間違いじゃないかと思うくらいのバーゲンプライスです。「一家に一冊」と言わず、十冊くらい買って一人一冊、一つは保管用に、一つは神棚に、残りは向こう三軒両隣にお配りすると良いでしょう。とても喜ばれると思います。

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