『珈琲相場師』 デイヴィッド・リス


トモモさんの所で紹介した奴です。久々見たら帯に「石田衣良氏絶賛」なんて書かれていて脱力。。。でも実際かなり面白かった事を思い出したのでこちらでも紹介します。ミステリといっても特別大事件はおきません。しかし主人公の切羽詰ったギリギリ感にかなりヒリつく事ができます。話が良く出来ているのはもちろん、喰うか喰われるかの熱い相場師の世界、オランダ商人気質や当時ユダヤ人がおかれていた境遇など、17世紀当時のアムステルダムの世相風俗が事細かに描かれており、歴史の勉強、地理の勉強にもなってなんだか得した気分になれます。そしてなんといっても当時珈琲がどんなに不思議で麻薬的な魅力を持った飲み物であったかが本当に巧く描かれていて、読めば必ず、いや読んでるそばから珈琲が飲みたくて飲みたくてしょうがなくなるという、珈琲好きと珈琲屋双方にとってもたまらない一冊なのです。★★★。

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