ローストマスターズチームチャレンジ2016 (イベント本番)

イベント当日

イベント当日の模様です。会場は東京ビッグサイトで行われているSCAJ展示会のイベントステージです。

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まず参加者は朝ステージのバックヤードに集まり、全員でルールアンドレギュレーションとイベントの流れを確認します。

今年の審査部門は2つ。国際審判員がカッピングによる評価をおこなう「審査員部門」と、会場に来ている一般の方々が投票によって審査を行う「一般審査員(オーディエンス)部門」がありました。

 

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まずは会場の方々にお配りする試飲用コーヒーの準備を行います。昨年まではこのコーヒーは任意の方法で抽出して良かったので、できるだけ良い評価を得られるよう各チーム様々な工夫を凝らしていました。今年は逆に抽出による差を無くすため、フレンチプレスでの抽出で「メッシュ」「粉とお湯の割合」「湯温」「浸漬時間」「攪拌回数」まで全て決められ、全チーム同じ条件での抽出となりました。試飲の1時間前までに準備し保温ポットで保管したものを会場の方々に提供します。

審査

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その間に審査員部門の審査が始まりました。国際的な品評会でも審査を行うジャッジの方々がブラインドで淡々とコーヒーに評価点を付けていきます。裏では参加者たちがコーヒーの準備をしながらその様子をモニター越しに見守ります。私たち九州チームはこちらの部門で評価を得られるような狙いの味づくりをしてきたので、どうなんだろうと、ドキドキしながら見ていました。

 

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そして一般審査員部門のスタートです。試飲の前に各チームどういった意図でどんな焙煎をしてきたか、焙煎時の苦労など、提出豆の焙煎プロファイルを例示しながらプレゼンテーションを行います。

 

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会場のオーディエンスの方々。すごい人数です。他の競技会に比べると焙煎の競技会は地味ですが、このイベントは見る側にも得られるものがあるのか、年々観客が増えていっている気がします。プレゼン終了後、7チーム全部のコーヒーを試飲して自分が一番気に入ったコーヒーに投票してもらいます。

結果発表

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そして結果発表。私たち九州チームはオーディエンス部門で2位、狙っていた審査員部門では1位に選ばれました。

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笑顔の九州チーム。結果だけを求めていた訳ではありませんが、良い評価をいただけたのは素直に嬉しいものです。ありがとうございました。

 

イベントを終えて

今回、良かったなと思ったのは実はバックヤードです。

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今年は抽出方法が揃えられていた事もあって、チーム間で変な腹の探り合いをする事なく皆気軽に他のチームのコーヒーを試す事ができました。バックヤードにはプレゼンに使われた焙煎プロファイルが全チーム分貼ってあって、それを「ふむふむ」と眺めながらゆっくりと試飲する事もできました。

 

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そして、そこからさらにボードの前で議論が始まったのも良かったです。もう、誰がどのチームかなんて関係ありません。チームの垣根を越えて入り乱れ、全チーム合わせて50名以上の焙煎人が同じ素材に対するのべ200回を超えて行った試行とその結果について語り合うのです。これほど熱い議論はありませんでした。例年の、各チーム色々と趣向を凝らしたものも良いのですが、純粋に「焙煎」にフォーカスを当てた今年の取り組みも大成功だったのではないでしょうか。

 

最後に

個人的には、熱風式焙煎機の理解が少し進んだことが嬉しかったです。他にも、よく言われている「審査員による評価と一般の方の評価の差」それが本当にあるのか、無いのか。あるとしたら何故それが生まれるのか、その理由について。またそこからのアプローチ方法について。今年の結果も踏まえ、ここ数年ずっと自分の中にあったテーマ「評価されるカップの味作り」に関して、頭の中で散らばっていた答えが整理され、だいぶハッキリとした形になってきました。

焙煎の技術向上に関しては色々なアプローチがあると思いますが、近道はとにかく焙く事、飲む事、そして語ること。これに尽きるのではないでしょうか。毎年こういった素晴らしい切磋琢磨の機会を作ってくださる運営委員会の皆様、参加ロースターの皆様に心から感謝いたします。

SCAJの会員であれば誰でも参加できるとても面白いイベントです。ぜひ多くのロースターに参加してもらいたいと思います。一点だけ、このイベントの場合ロースター間の味作りに関するやりとりは基本的に「カッピング」を通して行われます。メンバー間のスムーズな意思疎通が出来るよう、最低限のカッピングの技術は身につけておいた方がご自身の理解のためにも良いかもしれません。SCAJはカッピングのセミナーも各地で開催しています。参加してみたい!と思われる方はぜひそちらも受講される事をおすすめします。

それではみなさん、また来年お会いしましょう!

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