JCSQ主催セミナー『焙煎ってなんだ!』 2

前半は石脇智広博士によるお話でした。
私がとても尊敬している方で氏の著書はバイブルの一つでもあります。

【石脇智広氏 プロフィール】
東京大学大学院工学系研究科修了後、関西アライドコーヒーロースターズ㈱に入社。
各製造工程、品質管理、研究管理を担当。2001年より石光商事㈱研究開発室室長として
栽培から抽出に至る全工程を対象にコーヒーの科学に取り組んでいる。
全日本コーヒー検定委員会コーヒー鑑定士講師。
著書に『コーヒー鑑定士検定教本』『コーヒー検定教本』『コーヒーこつの科学』がある。

セミナーでは焙煎を科学という視点から分かりやすく解説していただきました。
日々焙煎、検証する事で経験上なんとなく分かっている事は多くても
改めて具体的な分析データ等を見せて説明していただくと
交通整理、なるほどやはりあれはそういう事が起こっていたのか、と頭の中に一本筋が通ります。

「焙煎で消えて無くなる成分が味わいを作り出している」というお話が印象的でした。
儚さの上で鼻と舌を頼りに必死にバランスを取るのが私たち焙煎士の仕事なのでしょう。
けして無から有を作り出す錬金術師などではないと言う事です。


会場内には前2回のセミナーの様子を展示しました。


株式会社トーホー様にご提供いただき、焙煎度別の色が違う焼き豆の展示を行いました。
同じ素材を使っても焼き具合が変われば見た目も味もずいぶんと変わります。
我々は見慣れている物ですが一般の方には興味をもって見ていただけたようです。

また能古島の「能古夢珈琲園」様にご提供いただき、コーヒーの木の展示も行いました。
ちょうどチェリーが実っており、いくつかはきれいに熟していました。
本物のコーヒーの実を見るのは初めてという方は多かったのではないでしょうか。
終わってひと粒食べてみたのですが実はグミのようにほろ苦甘酸っぱく、
種は粘液質でヌルヌルで思ったよりも硬く、これから豆を取り出すのも大変だなと思いました。
もっと食べて自家製のコピルアックを作ろうかと思いましたが止めときました。

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