今年も焙煎競技会の予選が始まっています。
予選は使い慣れた自分の釜が使える上に審査は純粋なカップクオリティのみなので、
味作りそのものはそれほどややこしくないと思います。
ただ、全員が同じ所を目指してきますので、当然ですが審査基準をきちんと把握して、
高い精度でもってギリギリまで詰めていかないと上位には残れないでしょう。
言い訳が全く出来ない状況でもありますし、決勝とはまた違った難しさが予選にはあると思います。
味わいのピークをどこにもってくるかもそのひとつ。
提出期限と審査会までには数日のギャップがありますのでエイジングも悩ましいところです。
(特に暑かったり涼しかったりの今の時期は、難しい)
焙煎後お客様にいつ飲んでもらえるのかわからない通常の焙煎と、
発送から一週間後に審査される予選、24時間後に審査される決勝とでは
焙煎も変えていかないといけないかもしれません。
今年の予選には全国から50名近くの焙煎人が参加しているそうです。
その中で決勝の舞台に残る事ができるのはたったの6名のみとかなりの狭き門。
今年私は参加しませんが、うちからは新人スタッフの江口君が参加します。
前職からすれば焙煎暦は意外と長く、うちの機械にも慣れてはいますが、
こういったコンペ的な詰めた焙煎をするのは初めてなので色々と悩んでおりました。
色々と試して、最終的に 「よくできました まる」 的なものを提出していましたが、どうでしょう。
とまれ、必ず順位はつきますので今の自分の実力を知るには良いと思います。
他人の上手を知る事で自分の至らなさを知る事ができます。
至らなさを知る事ができればそこを埋めていくのは単純な努力のみ。
結果はさておき、悩み悩んだその過程において何か得るものがあれば、
それは技術者とって大きな宝になるでしょう。
お祭り的でない、こういった業界団体が行うコンペでは、
勝つよりも負けて得るものの方が大きいと考えます。
結果発表は明日から東京ビッグサイトで行われるコーヒーの展示会「SCAJ2013」
の3日目、9月27日(金)の午後に特設ステージにて行われます。
今年はどのロースターが決勝に残るのか、今からとても楽しみです。